【初心者向け】暗号資産(仮想通貨)の買い方を解説!
ファイルコイン(FIL)とは
ファイルコインは2014年に発足したプロジェクトです。ユーザー同士でストレージの貸し借りができる、「分散型ストレージネットワーク」を提供しています。
またファイルコインのネットワーク上で流通する独自の暗号資産(仮想通貨)を「FIL」と言います。
この記事では、これからFILの購入を検討している方に向けて、ファイルコインとFILの概要、特徴、今後についてご紹介します。
ファイルコインとFILとは
ファイルコインは2014年に発足したプロジェクトです。Protocol Labs社が開発した分散型ストレージネットワークで、ユーザー同士でストレージの貸し借りができます。
ファイルコインは2017年にICOを実施しました。ICOとは「Initial Coin Offering」の略称で、企業が暗号資産(仮想通貨)を発行し、それを販売することにより資金調達を行う方法を言います。ファイルコインはICOを通じて2億米ドル以上の資金調達に成功し、結果として数多く存在するICOの中でも注目度の高いプロジェクトの1つとなりました。
また、ファイルコインのネットワーク上で流通する独自の暗号資産(仮想通貨)をFILと言います。FILは空いたストレージの提供に対する報酬の支払いや、ストレージを利用した際の支払いなどに利用されます。
2023年7月6日時点で、FILは時価総額約2,872億円、時価総額ランキング30位の暗号資産(仮想通貨)です。
ファイルコインとFILの特徴
ファイルコインとFILには以下の特徴などがあります。
分散型ストレージサービス
ファイルコインは分散型ストレージサービスを提供するプロジェクトです。分散型ストレージサービスとは、ネットワークの参加者間で貸借を通じたストレージのシェアを可能にするサービスを言います。
現在、データを保存する際はハードディスクや外付け記憶装置、Googleドライブなどのストレージサービスが利用されています。これらのサービスは、端末やデータセンターでトラブルが発生した際に、データが利用できなくなる可能性があるというデメリットを抱えています。この課題を解決するために、Protocol Labs社は分散型ストレージサービスを考案しました。
分散型ストレージサービスでは、データを分散化してネットワーク上に保存・管理を行います。データを分散化して保存することにより、ハードディスクや外付け記憶装置などの破損などによるデータ消失や、ストレージサービスに対するハッキングなどによるデータ消失のリスクを軽減するというメリットがあります。
なお、ファイルコインのネットワーク上に公序良俗に反する情報がアップロードされることで、FILの価格が低下したり、FILが使用できなくなる可能性があります。ファイルコインでは明らかな違法性のある情報や公序良俗に反するようなコンテンツを保存しようとする試みが見られた場合に、ストレージプロバイダが排除するインセンティブや排除できる仕組みが備わっていますが、FIL価格への影響などについては、十分な注意が必要です。
独自のコンセンサスアルゴリズム
ファイルコインでは「Proof of Storage」と呼ばれる独自のコンセンサスアルゴリズム(合意形成の方法)が採用されています。Proof of Storageでは、ファイルコインのネットワークにストレージの空き容量を提供する者が、同時に、ブロックチェーンの記録と検証(マイニング)を行います。したがって、ファイルコインでは、ストレージの提供者がマイニングを行うマイナーでもあり、こうしたマイナーはストレージを提供しブロックチェーンの記録と検証を行うことで、ストレージの提供料とマイニング報酬(トランザクション手数料とブロックチェーン上で新規発行されるFIL)を受け取ることができます。Proof of Storageは「Proof of Replication(PoRep)」と「Proof of Spacetime(PoSt)」と呼ばれる2つのコンセンサスアルゴリズムから形成されており、それぞれ以下の役割を担っています。
・Proof of Replication(PoRep):マイナーは受け取ったデータを自身の公開鍵と関連づけて保存し、そのハッシュをブロックチェーンに記録します。
・Proof of Spacetime(PoSt):ランダムに選ばれたマイナーがランダムに選ばれたストレージについて、申告通りデータが保存されているか、定期的に検証します。
なお、Proof of Storageでは、適切に稼働していないマイナーや、ブロックチェーンの合意形成に寄与しないマイナーにはペナルティが課される仕組みになっています。マイナーはウォレットに一定数量のFILを担保しておく必要があり、ペナルティを受けると、担保しているFILからペナルティ分が差し引かれる仕組みとなっています。
独自の暗号資産(仮想通貨)FIL
ファイルコインのネットワーク上では、独自の暗号資産FILが流通しています。FILはファイルコインのネットワーク上において、以下の用途で利用されます。
・ストレージの空き容量の提供に対する報酬の支払い
・ストレージの利用料の支払い
・マイニング報酬の支払い
・ファイルコインのネットワークにマイナーとして参加する際の担保
なお、FILにはバーン(焼却)の仕組みはありませんが、過去に記録者として参加していた方のFILが、障害のペナルティとして没収され、バーン(焼却)されたことがあります。最近では障害のペナルティとして没収されたという実績はありませんが、一定の留意が必要です。
ファイルコインとFILの今後
現在、世の中ではWeb3.0という概念が話題となっています。Web3.0とはブロックチェーンの技術を活用したインターネットのことを指しており、「分散型インターネット」などと呼ばれることがあります。
ファイルコインが提供する分散型ストレージサービスは、Web3.0との相性が良いとされています。今後、Web3.0の普及が進むことにより、ファイルコインと独自の暗号資産(仮想通貨)FILの利用機会の拡大が期待されます。
まとめ
この記事ではファイルコインと独自の暗号資産(仮想通貨)FILについてご紹介しました。
ファイルコインは、分散型ストレージサービスを提供するプロジェクトです。2017年にICOによる資金調達を実施し、2億米ドル以上の資金調達に成功したことにより、大きな注目を集めました。
また、ファイルコインのネットワーク上で流通する独自の暗号資産(仮想通貨)FILは、2023年7月8日よりGMOコインで取り扱いを開始いたしました。
ファイルコインのプロジェクトやFILに興味がある方は、お取引を検討してみてはいかがでしょうか?