ポルカドット(DOT)とは

ポルカドット(DOT)とは

ポルカドットは、イーサリアムの共同創設者でイーサリアム財団(Ethereum Foundation)の元CTOであるGavin Wood氏らが率いるWeb3 Foundationによって考案されたプロジェクトおよびエコシステムの名称です。またポルカドットのエコシステムで流通するネイティブトークンを「DOT」と言います。

この記事では、これから購入や利用を検討している方に向けて、ポルカドットとDOTの概要、特徴、今後についてご紹介します。

ポルカドットとDOTとは

ポルカドットはネットワークに参加するブロックチェーンの相互運用とセキュリティ共有、スケーラビリティの向上を目指すプロジェクトです。2016年にWeb3 Foundationによって立ち上げられました。立ち上げからはすでに5年ほど経過していますが、最初のブロック(ジェネシスブロック)は2020年5月に生成されたばかりの比較的新しいブロックチェーンです。

DOTは、ポルカドットのエコシステムで流通するネイティブトークンです。
リレーチェーンとパラチェーンのガバナンス
セキュリティの維持
パラチェーン間のメッセージ伝達にかかる手数料の支払い
新たなパラチェーンを作成する際の担保
など、ポルカドットのエコシステムを利用する上での重要な役割を担っています。
DOTは2021年5月19日時点、時価総額は3兆9781億円、時価総額ランキングは9位の暗号資産(仮想通貨)です。

ポルカドットのエコシステム

ポルカドットのエコシステム

“Polkadot Wiki”.Getting Started. https://wiki.polkadot.network/docs/en/getting-started ,(参照 2021-05-19)

ポルカドットのエコシステムは、リレーチェーン(Relay Chain)、パラチェーン(Para Chains)、ブリッジ(Bridges)の3つの要素で構成されており、それぞれ以下の役割があります。
リレーチェーン(Relay Chain):ポルカドットのメインチェーンです。接続されたブロックチェーンの相互運用や、セキュリティ共有、コンセンサスなどを担います。
パラチェーン(Para Chains):プロジェクトの目的に合わせて機能を最適化できるブロックチェーンです。ポルカドットのエコシステムを拡充するためのアプリケーションはパラチェーンで開発されます。
ブリッジ(Bridges):ビットコインやイーサリアムなど外部のブロックチェーンとの互換性を持たせるための技術です。

ポルカドットとDOTの特徴

ポルカドットとDOTの特徴

ポルカドットとDOTには、
ブロックチェーン開発フレームワークの提供
相互互換性
ガバナンス
などの特徴があります。
それぞれについてみていきましょう。

ブロックチェーン開発フレームワークの提供

ポルカドットはサブストレート(Substrate)と呼ばれるブロックチェーンを開発するためのフレームワークを提供しています。開発者はサブストレートを利用することで、ユースケースに最適な独自のブロックチェーンを低コストで開発することができます。またサブストレートで開発されたブロックチェーンはポルカドットとの互換性があるため、技術的に容易に接続することができます。

ブロックチェーンの相互運用

ポルカドットはビットコインやイーサリアムなどの独立したブロックチェーンや、サブストレートなどで開発されたブロックチェーン(パラチェーン)などと接続し、相互運用することを目指しています。
パラチェーンはリレーチェーンに接続することで、接続された異なるパラチェーンとのメッセージのやり取りや価値の交換などが可能となります。またリレーチェーンは、接続されたすべてのパラチェーンにセキュリティを共有するため、例えば誕生したばかりのブロックチェーンでも、他のポルカドットに接続されたブロックチェーンと同様のセキュリティ性能を得ることができます。

ガバナンス

ポルカドットエコシステムのガバナンスは、DOT保有者によってコントロールされています。
例えばビットコインの場合、アップグレードやバグ修正などの仕様変更が提案された場合、実施の可否はビットコインの保有者に限らず、コア開発者やマイニングを行うマイナー、取引所など様々なエコシステムが影響し、保有者が実施可否を決められるわけではありません。

一方ポルカドットでは、仕様変更の可否はDOT保有者によって判断されます。なおガバナンスは、DOT保有者であれば誰でも参加できます。

ポルカドットとDOTの今後

ポルカドットとDOTの今後

現在、ポルカドットのエコシステムに関連するプロジェクトは300以上存在します。それらの中には、すでにポルカドットのエコシステムに統合されているプロジェクトや、資金調達に成功したプロジェクトなどがあります。

Plasm Network

Plasm Networkは日本発のプロジェクトで、相互運用性とスケーラビリティの解決を目指すパブリックブロックチェーンです。ポルカドットのテストネットへの接続に成功した世界初のブロックチェーンという実績があります。
Plasm Networkの開発をリードするStake Technoloiges Pte Ltdは、
ポルカドットの開発主体であるWeb3 Foundationから最多となる全6回の助成金を獲得
Binanceなどから総額約2.5億円分の資金調達を実施
など、資金調達においても注目されています。

Chainlink

Chainlinkは、分散型のオラクルネットワークプロジェクトです。ブロックチェーンにおけるオラクルとは、スマートコントラクトを他のブロックチェーンや実世界のデータに接続するためのシステムをさします。
ポルカドットは2021年4月2日に、Chainlinkとの統合が完了したと発表しました。これにより開発者は、暗号通貨、コモディティ、FXレート、その他の資産クラスに関するデータを使用して、アプリケーションを構築することが可能となりました。

Acala

AcalaはポルカドットのエコシステムにおけるDeFiハブとなることを目指すプロジェクトです。DeFiは分散型金融と呼ばれており、ブロックチェーン上に構築される金融のエコシステムのことを言います。
Acalaは米国大手暗号資産(仮想通貨)取引所Coinbaseのベンチャー投資部門Coinbase Venturesからの出資を受けました。

このほかにも多くのプロジェクトの開発が進められており、ポルカドットのエコシステムおよびDOTが幅広く利用されると期待が集まります。

まとめ

この記事ではポルカドットのプロジェクトとエコシステム、ネイティブトークンのDOTについてご紹介しました。ポルカドットはブロックチェーンが生成されてから1年程度しか経過していませんが、多くのポルカドットエコシステムに関連するプロジェクトが立ち上げられ、期待が集まっています。

またネイティブトークンのDOTは、2021年5月19日よりGMOコインで取り扱いが始まりました。ポルカドットのプロジェクトやエコシステムに興味がある方は、お取引を検討してみてはいかがでしょうか。

DOTの価格・相場・チャート