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ビットコイン(BTC)とは

ビットコイン(BTC)とは

ここ数年で、ニュースなどで「暗号資産(仮想通貨)」というワードに触れることが多くなりました。また、ネット社会の新たなトレンドとして、暗号資産(仮想通貨)に関する話題を目にすることも多くなり、興味を持った人もいるのではないでしょうか。
しかし、暗号資産(仮想通貨)という言葉を耳にしたことがあっても、結局のところそれがどういったものなのかという点はあまり知られていません。
ここでは暗号資産(仮想通貨)の代表ともいえる「ビットコイン(BTC)」を例にとりながら、その概要を整理していきます。

ビットコイン(BTC)について、より簡単に解説した記事は
こちら

ビットコイン(BTC)とは

ビットコイン(BTC)は暗号資産(仮想通貨)の一種であり、2021年3月29日現在、全世界で最も時価総額が高い暗号資産(仮想通貨)です。このことから、ビットコイン(BTC)は暗号資産(仮想通貨)の代名詞ともいえるでしょう。また、ビットコイン(BTC)は高い知名度を誇るため、「暗号資産(仮想通貨)=ビットコイン(BTC)」といった誤解をしてしまう人が少なくありませんが、ビットコイン(BTC)はあくまで暗号資産(仮想通貨)の一種であり、他にも暗号資産(仮想通貨)は数多く存在します。
また、ビットコイン(BTC)の発行枚数には上限があり、2100万枚に設定されています。2021年3月29日時点ではその89%程度が発行・流通されており、残りの11%については後述するマイニングによって、今後順次発行されていくことになります。

暗号資産(仮想通貨)

暗号資産(仮想通貨)とは、主にインターネット上で流通させることを前提とした、国や政府を管理主体に持たない、電子的な方法により記録されている財産的価値です。その多くは後述するブロックチェーンという技術をベースに作られています。

ビットコイン(BTC)の歴史と始まり

暗号資産(仮想通貨)の歴史について考える際、ビットコイン(BTC)は欠かすことのできない重要な存在です。それは、あらゆる暗号資産(仮想通貨)のなかで最初に作られたのが、ビットコイン(BTC)であるからです。

サトシ・ナカモト

ビットコイン(BTC)は、サトシ・ナカモトと名乗る人物によってネット上に公開された論文から始まりました。論文のタイトルは「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System」で、ビットコイン(BTC)というこれまでにない新しい財産的価値を提唱するものでした。
もっとも、この論文が発表されたのはネット上の匿名空間です。そのため、サトシ・ナカモトを名乗る人物が何者なのか、どこの国籍の人物なのかなどの情報は、2021年3月29日現在も明らかにはなっていません。
しかし、ビットコイン(BTC)という新たな財産的価値のあり方を提示したこの論文は当時、各方面で反響を呼びました。

ビットコイン(BTC)の仕組みと特徴

サトシ・ナカモトの論文で注目すべき点は、その台帳管理の仕組みにあります。ここではビットコイン(BTC)の仕組みで重要となるブロックチェーンと分散型台帳についてみていきましょう。

分散型台帳

従来、金融システムは中央集権的な方法で管理するのが一般的でした。例えば顧客の預金情報は、巨大なデータセンターのようなところで一元管理され、登録や更新といった作業はそのデータをもとに行われます。
 分散型台帳は、文字通り台帳を分散して管理するという仕組みです。ネットワーク上に分散させることで、中央集権型ではない形で台帳を管理します。
中央集権的な管理方法とは違い、分散型台帳では、一つのサーバに障害が発生してもデータやシステムを維持できるという、障害への耐性があるのが特徴です。
中央集権的な管理では、仮にデータが破損してしまった場合、バックアップがないと復元できないという問題点があります。しかし分散型台帳の場合、同じデータが分散して存在するため、仮に一つが破損したとしても、データを守ることが可能なのです。

ブロックチェーン

ブロックチェーンは、上記の分散型台帳の代表的な例のひとつです。
ブロックチェーンの場合、取引記録の塊であるブロックチェーンそのものを分散させ、お互いにチェックすることでデータの整合性を担保しています。そのため中央集権的に管理する必要がなくなっています。

マイニング

ブロックチェーンを語る上で欠かせないのがマイニングです。
マイニングは簡単にいうと、計算処理によって取引を承認し記録させることをいいます。ビットコイン(BTC)の場合、その計算処理の報酬としてビットコイン(BTC)を手に入れることができるため「マイニング=暗号資産(仮想通貨)がもらえる」という認識の方も多いかもしれません。
マイニングを実施するには膨大な計算処理を行う必要があるため、専用のサーバー等の機器が必要になります。

ビットコイン(BTC)で何ができるのか

ここまでビットコイン(BTC)と暗号資産(仮想通貨)の基本的な仕組みについて解説してきましたが、実際にビットコイン(BTC)はどんな場面で使われているのでしょうか。
特定の政府が発行主体となっている各種法定通貨などと異なり、ビットコイン(BTC)は国に依存せず全世界共通であることから、国際的な支払いや送金の手段として徐々に用いられ始めています。
まだ限定的ではありますが、生活用品が買えるような場所が出てきたり、ビットコイン(BTC)で寄付ができたりと、利用シーンは徐々に広がっています。

暗号資産(仮想通貨)と電子マネーはどう違う?

では暗号資産(仮想通貨)は、現在普及している電子マネーとどのような違いがあるのでしょうか?

管理の主体が存在するかどうか

人々の暮らしにすでに定着した電子マネーですが、これらは企業が発行や管理の主体となるものです。一方ビットコイン(BTC)をはじめとする多くの暗号資産(仮想通貨)には、発行や管理の主体は存在しません。
また、電子マネーであれば、決済手段はその発行や管理を担う主体が指定した範囲内にとどまるのが通常です。しかしビットコイン(BTC)をはじめとする多くの暗号資産(仮想通貨)は、そうした発行や管理の主体がなく、分散型のネットワークによって流通が支えられるものであることから、その用途も無制限に広がっていく傾向があります。

法定通貨建て資産であるかどうか

暗号資産(仮想通貨)と電子マネーの違いとして、法定通貨建て資産であるかどうかという項目があります。
暗号資産(仮想通貨)は資金決済法において、以下の通りに定義されています。

一 物品を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができ、かつ、不特定の者を相手方として購入及び売却を行うことができる財産的価値(電子機器その他の物に電子的方法により記録されているものに限り、本邦通貨及び外国通貨並びに通貨建資産を除く。次号において同じ。)であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの

二 不特定の者を相手方として前号に掲げるものと相互に交換を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの

"平成二十一年法律第五十九号資金決済に関する法律". 電子政府の総合窓口 e-Gov.

https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail/421AC0000000059_20170401_428AC0000000062/0?revIndex=1&lawId=421AC0000000059&openerCode=1, (参照 2021-3-29)

ビットコイン(BTC)のメリット

金融機関を介さない送金が可能

ビットコイン(BTC)のメリット

「お金」というと、日本であれば円、アメリカであればドルといったように、その国の法定通貨を第一に思い浮かべる人が多いでしょう。これらの国の法定通貨で送金を行う場合、銀行などの金融機関が間に入って仲介することになります。そのため、金融機関が内部で行う処理にも一定の時間がかかることや、金融機関の営業日の都合などにも配慮する必要がありました。
一方、ビットコイン(BTC)は、金融機関による仲介を不要とし、相手方との直接的なやりとりを可能にします。

金融機関に払う仲介手数料が発生せず、低コスト

金融機関による仲介を不要にしたということは、その仲介に対して支払う手数料も不要になるという、コスト面でのメリットにもつながっていきます。

ビットコイン(BTC)のデメリット

一方、ビットコイン(BTC)には、デメリットというべき側面もあります。
先述の通り、ビットコイン(BTC)には価格変動があり、電子マネーなどと異なり投資や投機の対象となることがあるため、ときには価格が激しく変動することがあります。

また決済手段という観点から見ると、ビットコイン(BTC)を利用した購買活動はまだ限定的です。これはビットコイン(BTC)の普及と共に徐々に解消されていくと見られていますが、現状ではデメリットのひとつといえるでしょう。

ビットコイン(BTC)の今後について

ビットコイン(BTC)の今後について

ビットコイン(BTC)をはじめとする暗号資産(仮想通貨)は、前例のない仕組みと特徴を備えているということもあり、日本を含む世界中の国々が規制のあるべき姿を模索している状況です。

暗号資産(仮想通貨)という新たな技術の誕生に伴い、暗号資産(仮想通貨)を対象とした包括的な規制の枠組み作りを進める国も一部にはみられます。
日本の場合、資金決済法・消費者保護法など、暗号資産(仮想通貨)に規制を及ぼしている法律は非常に様々なものがあります。今後暗号資産(仮想通貨)を対象とする法整備が進むとともに、金融庁等の関係省庁の見解が蓄積し、明確なものとなっていくなかで、支払いや取引の手段としてビットコイン(BTC)を安心して活用できる場面は増えていくのかもしれません。

まとめ

暗号資産(仮想通貨)の代表ともいえる「ビットコイン(BTC)」を例にとりながら、その概要を整理してきました。ビットコイン(BTC)を取引する際には、ここで述べてきた決済手段としてのビットコイン(BTC)の特徴や、ビットコイン(BTC)を取り巻く様々な背景などについて、正しく理解するようにしましょう。

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