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ビットコイン(BTC)のマイニング方法と報酬の仕組みについて

最終更新日:2021/02/04

ビットコイン(BTC)をはじめとした、暗号資産(仮想通貨)を手に入れる方法の一つが「マイニング」です。マイニングを始めるには専門的な知識が必要で、ある程度の資金を準備しなければなりませんが、マイニングがうまくいけば大量の暗号資産(仮想通貨)を手に入れるチャンスがあります。どうすれば、マイニングで暗号資産(仮想通貨)を手に入れることができるのでしょうか。その方法や報酬の仕組みについてご紹介します。

ビットコイン(BTC)を入手するには?

ビットコイン(BTC)を手に入れる方法は?

ビットコイン(BTC)を手に入れる方法には、次の3つがあります。

取引所や販売所

個人間で取引をする

マイニングをする

取引所や販売所で購入する方法

最も一般的なのが取引所や販売所で購入する方法です。自分専用の口座を作り、ビットコイン(BTC)など暗号資産(仮想通貨)を売買します。
取引所と販売所では売買の仕組みが違います。取引所では株式市場のように売りたい人と買いたい人の注文を取りまとめて売買を成立させているのに対して、販売所では暗号資産交換業者を相手に売買を行います。細かい値動きを見ながら暗号資産(仮想通貨)を売買したい人は取引所を、自分の意図した価格で落ち着いて購入したい人は販売所を選ぶといいでしょう。

個人間の取引する方法

取引所や販売所を介さず、個人間で直接売買や贈与する方法です。掲示板で相手を探すなどして取引しますが、送金ミスや金銭トラブルなどのリスクがあり安全性が低いため、一般的な方法ではありません。

マイニングの報酬として受け取る方法

マイニングに参加して、報酬としてビットコイン(BTC)を手に入れる方法です。マイニングに成功すると一度にたくさんのビットコイン(BTC)を手に入れるチャンスがありますが、専門的な知識や初期投資が必要で、個人がマイニングに参加して報酬を得ることは簡単ではありません。

ビットコイン(BTC)はどのくらい入手できるの?

ビットコイン(BTC)の価格が「100万円を超えた」などの記事を見かけますが、この場合の価格は「1BTC(ビットコイン)」あたりの価格で、実際にはもっと少量から入手できます。

ビットコイン(BTC)を取引所や販売所で購入して入手する場合、最小の取引単位は「0.0001BTC」など、取引所や販売所ごとで決まっています。例えば、1BTCが80万円の場合、0.0001BTCは80円で、とても少額からビットコインを購入することができます。

また、ビットコイン(BTC)には、ビットコイン(BTC)の生みの親であるサトシ・ナカモト氏の名前からつけられたもっと小さな単位「Satoshi」があります。1Satoshiは0.00000001BTC、つまり、1BTCの1億分の1で、1BTCが80万円の場合、1Satoshiは0.008円になります。

1Satoshi=0.00000001BTC

1BTC=80万円の場合
1Satoshi=0.008円

そうなると、ビットコイン(BTC)は最小単位の「1Satoshi」から入手できそうですが、実際には最低取引量が決まっています。その最低取引量は「546Satoshi」で、最低取引量以下の取引はシステム上承認されません。

マイニングするには?どんな方法があるの?

ビットコイン(BTC)のマイニングには、自分のパソコンでマイニングする方法と、マイニングを専門にしている企業に任せる方法があります。

自分のパソコンでマイニングを始めるには?

自分のパソコンを使ってマイニングする方法には、「ソロ(単独)マイニング」と「プールマイニング」があります。それぞれの特長を簡単に紹介していきます。

ソロ(単独)マイニングとは

自分のパソコンを使って、1人でマイニングするのが「ソロマイニング」です。
ソロマイニングでは、暗号資産(仮想通貨)のマイニングに成功すると報酬をすべて自分のものにでき、成功する回数が増えれば報酬が一気に増えることがあります。その一方で、マイニングに成功しなければ全く報酬が得られず、マイニングに使う電気代や設備代等のコストだけがかかってしまいます。

ソロマイニングに必要なもの

ソロマイニングでは膨大な計算を高速に行うための高性能なパソコンを準備し、専用のソフトをダウンロードしてうまく稼働するように調整しなければなりません。そのため、パソコンの組み立てやマイニングソフトを調整するための知識など、専門的なスキルが必要になります。

また、報酬を得る機会を逃さないため、24時間・365日、パソコンを稼働し続けることもあります。このとき、パソコンからの発熱がかなりあり、空調設備による冷却も必要です。ソロマイニングを始めると、こうした電気代がかなりの出費になることは覚悟しておきましょう。

プールマイニングとは

複数のマイニング参加者が協力してマイニングする仕組みである「プール」に参加して、マイニングを行うのが「プールマイニング」です。自分のパソコンの計算能力をインターネット経由で提供し、提供した仕事量に応じて報酬を受け取ります。
マイニングに成功するとプールの管理者が報酬を受け取り、参加したマイナーの仕事量に応じて報酬が分配されます。そのため、ソロマイニングに比べてマイニングに成功するチャンスが増え、安定した報酬を得やすくなります。しかし、プールの管理者等に支払う手数料が必要になるほか、仕事量に応じて報酬が分配されるため、ソロマイニングのように大きな報酬を得るチャンスが少なくなります。

プールマイニングに必要なもの

プールマイニングでもマイニングに成功し報酬を得るためには、ソロマイニング同様に高性能なパソコンが必要です。そして、なるべく長い時間マイニングに参加するため、パソコンを24時間・365日稼働させることもあります。
マイニングに使うソフトはソロマイニングのものとは異なり、プールマイニングの管理者が提供する専用ソフトが必要で、ホームページからダウンロードします。専用ソフトではマイニングする銘柄を選べますが、管理者が対応している暗号資産(仮想通貨)の中には上場されていない暗号資産(仮想通貨)もあり、換金が難しいケースもあります。

マイニングを専門にしている業者に任せるには?

マイニングをしている業者に任せる方法を「クラウドマイニング」といいます。

クラウドマイニングとは

マイニングを専門にしている企業(マイナー企業)にマイニングを任せるのが「クラウドマイニング」で、マイニングに関する専門的な知識や、パソコンの専門的なスキルがなくてもマイニングに参加できます。
一方、クラウドマイニングのスキームには、マイナー企業に出資して報酬を得るものから、マイニングマシンをレンタルしてマイニングに参加するものなど、さまざまな形態があります。

クラウドマイニングに必要なもの

マイニングに必要な専用ハードウェアはマイナー企業がそろえるため、自分でパソコンを準備する必要がありません。ただ、マイナー企業に支払う初期費用や出資金、月々の運営費用などの費用負担が必要になります。
また、クラウドマイニングは形態によっては、費用負担があるだけでなく、リスクやメリット・デメリットも異なります。あとからトラブルになるのを防ぐため、クラウドマイニングのスキームをよく理解したうえで参加することが必要です。

マイニング報酬の仕組みについて

マイニングの報酬は誰が払うの? もらえる報酬額は?

ビットコイン(BTC)は、円やドルのように通貨を管理する「中央銀行」が存在せず、コンピュータのネットワークを利用して管理する仕組みになっています。そのため、ビットコイン(BTC)のマイニング報酬は「誰」からというわけではなく、あらかじめプログラミングされたシステムによって、マイニングに成功した人に支払われています。その仕組みは誕生当初から変わらず、ビットコイン(BTC)はマイニングされることで流通量を増やしてきました。

総発行量の上限は2,100万BTCで、2018年5月の時点で約1,700万BTCがマイニングされています。残りの約400万BTCが今後のマイニングの報酬として支払われる予定で、上限に達するのは2140年頃になる見込みです。

では、なぜ上限に達するのが2140年と分かるのでしょうか。

ビットコイン(BTC)のシステムではマイニング報酬が決まっており、約4年ごとに報酬が半分になる「半減期」があります。2018年9月時点の報酬は12.5BTCで、次の半減期は2020年頃とみられ、報酬が6.25BTCになる予定です。一方、ビットコイン(BTC)の場合は、平均して約10分ごとにその間の送金取引がチェック・承認され、報酬が支払われています。 そこで、約10分ごとに支払われるマイニング報酬と、半減期、未発行のビットコイン(BTC)から計算すると、2,100万BTCに達するのが2140年頃になると分かるわけです。

なお、半減期が4年ごとに訪れるのは、半減期が21万ブロック生成されたときに起こると設定されているためで、21万ブロックを生成するための時間は「21万ブロック×10分≒4年」です。しかし、マイニングのスピードは速くなっており、半減期は予定の4年より早まるとみられています。

どういう状態になると報酬がもらえるの?

ビットコイン(BTC)を管理している「ブロックチェーン」では、ビットコイン(BTC)の個々の取引データを「トランザクション」と呼び、それぞれのトランザクションをまとめて一つの「ブロック」を作っています。ブロックは約10分ごとに一つ生成されており、「いつ」、「誰(どのアドレス)が」、「どのくらいの量のビットコイン(BTC)を取引したのか」といった重要な情報が書き込まれていきます。そして、その取引情報を第三者であるマイナーがチェックし、承認するという作業を繰り返していきます。

この「取引を承認する作業」をしたマイナーに報酬が支払われます。

ただし、報酬は、誰でも簡単に獲得できるわけではありません。世界中のマイナーが競ってくじ引きのような単純な計算を延々と行い、くじを引き当て、最初に承認をしたマイナーだけが報酬を受け取る権利を得ます。

マイニングで重要なこととは?

マイニングに必要な環境は?

マイニングで最も重要なのは、世界中のマイナーとの競争に勝ち、一番早く新しいブロックを生成することです。しかし、ブロック生成に必要な数値を見つけるには膨大な計算が必要で、当たる確率が低いくじを当たるまで引き続けるのと同じ状態になります。

そこで、マイニングでは計算能力に優れた専用のハードウェアと、専用ハードウェアを冷却するための設備が必要です。また、専用のハードウェアも複数台稼働させるほうが計算力が高まるため、世界中のマイナーは高性能な専用ハードウェアと冷却装置を大量に稼働させ、さらには非常用のバックアップ電源など充実した設備を準備してマイニングに参加しています。

そのほか、専用ハードウェアを大量に、24時間365日稼働させるための電力も必要です。そこで、電気代を抑えるため電力が安い中国や、気温が低いアイスランドなど北欧の国で大規模に事業を展開する企業もあります。

なぜ作業量が重要なの?

ビットコイン(BTC)のマイニングには、「最初に承認作業を行ったマイナーに報酬が支払われる」という報酬ルール「PoW(プルーフ・オブ・ワーク)」があります。

PoWの考え方では、マイナーにブロック生成に必要な数値を見つけるという単純だが膨大な計算が必要な問題が与えられ、その回答をいち早く見つけたマイナーに報酬が支払われています。それにより、仕事量とスピードが優れたマイナーだけがブロックを生成する権利を獲得し続け、その結果、ビットコイン(BTC)の送金スピード向上や利便性の向上が図られる仕組みになっています。

ビットコイン(BTC)のマイニングには、こうした仕事量を重視する報酬ルールがあるため、作業量がとても重要になります。

まとめ

ビットコイン(BTC)のマイニングについて、その方法や報酬の仕組みについてご紹介しました。ビットコイン(BTC)のマイニングでは、世界中のマイナーが常に激しい競争しており、個人の方がこれから参加しても報酬を得るのは難しい状況です。しかし、ビットコイン(BTC)以外の暗号資産(仮想通貨)では、個人の方がマイニングに成功するチャンスは残されています。マイニングに興味をお持ちになった方は、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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ビットコイン(BTC)のマイニング方法と報酬の仕組みに関するよくある質問

Qマイニングにはどのような方法がありますか?
Aマイニングには、
・ソロマイニング
・プールマイニング
・クラウドマイニング
の、3種類があります。
詳しくはこちらをご参照ください。
Qソロマイニングに必要なものは何ですか?
Aソロマイニングを行う場合、膨大な計算を高速に行うための高性能なパソコンを用意し、マイニング専用のソフトをダウンロードする必要があります。
詳しくはこちらをご参照ください。
Qプールマイニングに必要なものは何ですか?
Aプールマイニングを行う場合、膨大な計算を高速に行うための高性能なパソコンを用意し、プールマイニングの管理者が提供する専用ソフトをダウンロードする必要があります。
詳しくはこちらをご参照ください。
Qクラウドマイニングに必要なものは何ですか?
Aクラウドマイニングを行う際は、クラウドマイニングのサービスを提供している企業に支払う初期費用や出資金、月々の運営費用などの費用負担が必要となります。
詳しくはこちらをご参照ください。

暗号資産マーケットニュース(提供:ウエルスアドバイザー)