ビットコインETFとは?

仮想通貨市場に影響を与える材料はさまざまありますが、その中で特に注目を集めているのが「ビットコインETF」の上場承認です。ビットコインETFはどのような金融商品で、承認されると仮想通貨市場にどのような影響を与えるのでしょうか。その仕組みや背景についてご紹介します。

ビットコインETFとは?

そもそもETFとは?

ETFとは、上場投資信託(Exchange Traded Fund)の略です。投資信託の中には、公募はされているものの金融市場に上場されていないものが多くありますが、ETFは金融市場に上場されているため、市場の動きに合わせて株式のように売買できます。また、ETFと上場されていない投資信託では購入方法や取得価格の決まり方など、さまざまな違いがあります。まずはそれぞれの違いを見てみましょう。

ETFと一般の投資信託の違い

ETF(上場投資信託)

購入価格
リアルタイムで変動する市場価格。
購入方法
証券会社に口座を開設し、証券会社が金融市場に買い注文を取り次ぐ。
売却方法
証券会社が金融市場に売り注文を取り次ぐ。
売却時期
金融市場で売りと買いの注文が対当すればいつでも売却できる。

上場されていない投資信託

購入価格
1日1回算出される基準価額。
購入方法
証券会社や銀行、郵便局など販売会社を通じ、基準価額で購入する。
売却方法
販売会社を通して運用会社に解約を申し出る「解約請求」と、販売会社に買い取ってもらう「買取請求」の2通りがある。
売却時期
クローズドエンド型の投資信託は原則として解約はできないほか、解約が認められているものでも、一定期間解約できない「クローズド期間」が定められていることがある。

ビットコインETFの特徴は?

ビットコインETFは、ビットコインで運用されるファンドで、そのファンド持ち分が金融市場で取引できるようになったものですが、2018年10月時点で日本をはじめ、世界の伝統的な金融市場のどこにも上場が認められていません。

ビットコインETFの細かな仕組みはETFによって異なりますが、東京市場に上場されているゴールド(金)ETFのように、その価格がビットコインの現物価格や先物価格に連動するように設計されるとみられています。

ビットコインETFの承認について

ETFの承認てって何?

ETFを金融市場に上場する場合、金融当局の承認を得なければなりません。ビットコインETFの上場申請が行われているアメリカでは、SEC(米国証券取引委員会)が投資家保護の仕組みなど、さまざまな観点から審査を行っています。

ビットコインETFにおけるこれまでの経緯

2017年3月、ウィンクルボス兄弟が組成したビットコインETFが、SECに初めて申請されました。申請を受けたSECは承認審査を行いましたが、これを却下しています。

2018年になると、ウィンクルボス兄弟のビットコインETFが2度目の申請をしたほか、シカゴ・オプション取引所(CBOE)も申請をするなど、複数のビットコインETFの申請書が提出されました。

SECはビットコインなど仮想通貨市場は未成熟で、他の金融資産と比べても時価総額も低く、価格操作を受ける可能性があることや、投資家を保護するための法律が整備されていないことなどを理由に、すべての承認を見送りました。しかし、一部のビットコインETFについて再審査を行うとのコメントが出され、最終的な決定が延期されています。

ビットコインETFが金融市場に上場するメリット

ビットコインETFの行方に多くの投資家が関心を寄せているのは、ETFの上場にはさまざまなメリットがあるからです。

低迷している仮想通貨市場の起爆剤になる

投資家の中にはビットコインに注目をしていても、投資に踏み出せない方がたくさんいます。しかし、ビットコインETFが上場されれば、多くの投資家がビットコインに投資するファンド、つまり、ETFを通してビットコイン投資に参加すると予想されています。また、ビットコインETF上場の話題は世界中の投資家の注目を集め、低迷している仮想通貨市場の起爆剤になると期待されています。

より公正な取引ができるマーケットになる

ビットコインは投資対象として大いに注目されていますが、株式などと比べるとその歴史は浅く、投機ととらえている人もいます。しかし、ビットコインETFが上場されればビットコインの取引の透明度が増し、より公正な取引ができるマーケットとして信頼が高まることが予想されます。

機関投資家の参入でマーケットが活気づく

ビットコインがETFとして金融商品の形で、金融市場で取引されるようになると、機関投資家が投資をしやすくなります。運用する資金が大きい機関投資家がビットコイン投資に参加することで、マーケットが活気づくと期待されています。

個人投資家が参加しやすくなる

個人がビットコインを保管する場合、ハッキングで盗まれるリスクや、秘密鍵のパスワードを紛失して取り出せなくなるリスクがあります。しかし、ビットコインETFでは、ビットコインの現物を保有するのはファンドであり、個人はそのファンドの持ち分を保有するという形になるため、個人が負担する管理のリスクと手間と不安を大幅に削減できます。

ビットコインETFの承認の可能性は?

今後のETFの動きについて

上場申請されたビットコインETFの多くが承認を見送られましたが、一部の申請については承認の判断が保留されています。最終的な判断は近いうちに出される見込みですが、専門家の中には上場について楽観的な見方をする人もいます。

その根拠の一つになっているのが、承認審査でSECの評価委員が全会一致で否決しなかったことです。評価委員の1人はビットコインETFの承認に肯定的な考えを示しており、今後の承認審査に影響を与えるとみられています。

また、申請する側も承認に向けた課題解決に取り組んでいます。現在、承認が保留されているETFでは、複数の取引所の取引価格を参照することや、保険制度を活用してハッキングリスクを保全することなど、さまざまな対策を提案しています。こうした対策によって課題が解決され、承認に向けて前進する可能性が残されています。

ビットコインETFへの懸念

ビットコインETFは承認に向けた可能性が残されていますが、前例のない新しい商品であることから、承認されるのは簡単ではありません。中でも懸念されているのが、価格操作や投資家保護の観点から、さまざまな課題が未解決のままになっていることです。

ビットコインETFに残されている主な課題

  • ハッキングによって資産が棄損された場合、投資家はどのように保護されるのか
  • 価格操作に対してどのように対処するのか
  • 不正や詐欺的行為をどのように監視するのか

まとめ

ビットコインETFがSECによって承認されると、ビットコインの先物が上場されたときのように、参加者の増加でマーケットが活気づく可能性があります。ビットコインをはじめとした仮想通貨に興味をお持ちの方は、ビットコインETFの行方を常にチェックしておくといいでしょう。

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