ビットコインには税金がかかる?納税はどうなる?

ビットコインをはじめとする仮想通貨の取引をするとき、知っておかなければならないのが税金の仕組みです。税金の仕組みを理解していないと、後からたくさんの税金を納めなければならないこともあります。そこで今回は、仮想通貨取引で利益が出たらどのくらいの税金を納めなければならないのか、税金が発生するタイミングはいつなのかなど、仮想通貨取引の税金について具体的なケースをもとにご紹介します。

※このウェブサイトは、2018年11月6日現在の法令に基づき、ビットコインをはじめとする仮想通貨に関する税制についての一般的な説明を目的として作成しております。
また、このウェブサイトは、投資の勧誘や税務に関する助言やアドバイスの提供を目的としたものではありません。税務に関しては様々な制度があるため、ご不明な点等は最寄りの税務署又は税理士等の専門家にお問い合わせください。
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仮想通貨取引に税金はかかるの?タイミングは?

仮想通貨は保有しているだけでは税金がかかりません。税金が課税されるタイミングは次の4つです。

仮想通貨を売却したとき

仮想通貨を売却したタイミングで利益・損失が確定し、売却金額が購入金額より高ければ課税の対象になります。

例)10万円で購入したビットコインを40万円で売却したケース
売却金額40万円 − 購入金額10万円 = 差額30万円が課税対象

仮想通貨で買い物をしたとき

仮想通貨で支払ったタイミングで利益・損失が確定し、決済時の時価が購入金額より高ければ課税の対象になります。

例)10万円で購入したビットコインを使って、40万円の時計を購入したケース
(10万円のビットコインが40万円に値上がりしているケース)

時計の代金40万円 − 購入金額10万円 = 差額30万円が課税対象

仮想通貨で他の仮想通貨を購入したとき

仮想通貨と他の仮想通貨を交換したタイミングで利益・損失が確定し、交換時の時価が購入金額より高ければ課税の対象になります。

例)10万円で購入したビットコインを使って、40万円分の他の仮想通貨と交換したケース
(10万円のビットコインが40万円に値上がりしているケース)

仮想通貨の交換価格40万円 − 購入金額10万円 = 差額30万円が課税対象

仮想通貨をマイニングで入手したとき

マイニングに参加し、報酬として仮想通貨を受け取った場合には、報酬を受け取ったときの時価から、マイニング等に要した費用を差し引いた金額が課税の対象になります。

仮想通貨で買い物をしたときや、他の仮想通貨と交換したときは、ちょっとややこしい計算が必要になるケースもあります。そんなときは、「持っていた仮想通貨を売却し、そのお金で購入・交換した」と考えると分かりやすいでしょう。

また、税金は仮想通貨に対する税金を含め、他の所得と合算して計算します。そのため、それぞれの取引の履歴や交換時のレート、買い物で受け取った領収書などをもとに、取引ごとの損益をまとめておくことが大切です。

申告しなければいけない場合とは?

仮想通貨の取引で得た利益の所得の区分は?

国税庁が平成29年12月1日に公表した仮想通貨に関するQ&Aで、ビットコインなど仮想通貨の取引によって得られた利益は、原則として「雑所得」に区分される方針が発表されました。雑所得にならないのは、仮想通貨の取引を事業としているケースなど一部に限られ、その際は「事業所得」に区分されます。

利益が出ても課税されないケースとは?

会社員など給与所得のある方で、雑所得に該当する所得が、1箇所からのみ給与の支払いを受けており、かつ20万円以下の場合には、確定申告が不要、つまり、税金がかかりません。

ここで注意したいのが、仮想通貨取引で得た利益が20万円以下でも、他に雑所得がある場合には、それらを合算して課税所得額を計算しなければならないことです。雑所得に区分されるものにはアフィリエイト報酬やせどりの利益などがあり、他の雑所得を合算して20万円を超えるのか判断しましょう。

また、住民税には確定申告不要制度がなく、原則として申告が必要となります。

仮想通貨取引の税率ってどのくらい?実際に計算してみよう

税金の計算方法は?

仮想通貨の取引で得た利益が含まれる所得区分「雑所得」では、所得が増えると税率も高くなる「累進課税」が適用され、利益が上がれば上がるほど納税額が増えていきます。

所得税の税率(平成30年10月時点)

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

※平成49年(2037年)12月31日までの間に生じた所得には、所得税とともに復興特別所得税が課税されます

ではここで、実際にどのくらいの所得税がかかるのか、ビットコインの取引で200万円の利益を得た、会社員Aさんのケースを見てみましょう。

例)会社員Aさんのケース

※下記例示では所得税額のみを計算しており、復興所得税額及び住民税額の計算は行なっておりません。

ケース1:ビットコインの利益がない場合
年収   600万円
課税所得 300万円(収入から所得控除を控除し、所得税が課税される金額)
雑所得   0万円(ビットコイン取引の雑所得なし)
所得税額300万円 × 税率10% − 控除額9万7500円 = 20万2,500円

ケース2:ビットコインの利益200万円がある場合
年収   600万円
課税所得 300万円(収入から所得控除を控除し、所得税が課税される金額)
雑所得  200万円(ビットコイン取引の雑所得あり)
所得税額300万円+200万円 × 税率20% − 控除額42万7500円 = 57万2,500円

ビットコインの取引で200万円の利益があったAさんの場合、約37万円の所得税の負担が増えました。さらに、課税所得が増えると住民税や健康保険などの社会保険料も増え、その負担はもっと大きくなります。

所得控除には、医療費控除や住宅ローン控除など、様々な控除制度があるため、実際の申告に当たっては最寄りの税務署又は税理士の専門家に相談しましょう。

確定申告の方法と必要な書類は?

確定申告をするときに必要な書類は、取引履歴をはじめとした収支を計算するための資料です。仮想通貨をいくらで買っていくらで売ったのか、他の仮想通貨と交換したときのレートはいくらなのか、アプリやエクセルなどを使って一覧にまとめておきましょう。その際には、取引所や交換所が発行した履歴や買い物の際の領収書など、証拠として提示できるものもいっしょにまとめておきます。

また、仮想通貨の取引をするために必要な出費は、経費として利益から控除できます。いつ、どんなものにいくら使ったのかを一覧にして、支出を裏付ける領収書といっしょにまとめておきます。

なお、確定申告では準備した資料をもとに1年間の損益を計算し、申告書に記入して提出します。その際には、詳細な取引データや領収書を添付する必要ありませんが、収支を一覧にした資料を添付して提出すると丁寧です。また、確定申告で所得を計算するために使った資料や領収書は5年間、帳簿類に関しては7年間の保存義務があります。税務署から問い合わせを受けた際に提出できるよう、大切に保管しておきましょう。

確定申告の前に準備する主な資料

  • 1年間の収支の一覧
  • 1年間の取引の一覧
  • 1年間の経費の一覧
  • 経費として支出した際の領収証
  • 仮想通貨で買い物をしたときの領収証

仮想通貨の取引で経費と考えられる主なもの

  • 取引に使うパソコンやパソコンのパーツ
  • ハードウェアウォレット
  • 取引の際に支払った手数料
  • インターネットの通信料
  • スマートフォンの通信料
  • 仮想通貨に関する書籍や情報料、アプリの利用料
  • 電気料金

※個々の経費が必要経費に該当するかどうかは個別具体的に判断されますので、実際の申告に当たっては最寄りの税務署又は税理士等の専門家に相談しましょう

仮想通貨取引に関する納税について

所得税と住民税を納税するのはいつ?

確定申告で1年間の所得と納税額を計算したら、不足する所得税と復興特別所得税を納めなければなりません。所得税及び復興所得税の確定申告期限は3月15日です。慌てないように、早めに確定申告を済ませておきましょう。

一方、前年の所得をもとに計算される住民税は、6月頃から約1年間かけて支払います。お住まいの自治体から納税通知書が送付されてきたら、納付期限までに納税しましょう。

仮想通貨取引で損失が出た場合の税金は?

株式投資やFX取引で損失が出た場合、確定申告をすれば翌年以降3年間、損失を繰り越せます。しかし、仮想通貨の取引で生じた損失は、確定申告をしても翌年以降に損失を繰り越せません。ただし、仮想通貨の取引で生じた所得が事業所得に該当し、かつ、一定の要件を満たす場合には損失を繰り越すことができます。

学生さんの場合は扶養控除に注意しよう

学生さんは親の扶養親族になっているのが一般的ですが、扶養親族から外れるとさまざまな負担が生じます。

扶養親族になる収入の条件

株式投資やFX取引で損失が出た場合、確定申告をすれば翌年以降3年間、損失を繰り越せます。しかし、仮想通貨の取引で生じた損失は、確定申告をしても翌年以降に損失を繰り越せません。ただし、仮想通貨の取引で生じた所得が事業所得に該当し、かつ、一定の要件を満たす場合には損失を繰り越すことができます。

・年間の合計所得金額(※)が38万円以下であること
(※)所得金額とは収入金額から必要経費を差し引いた金額
・給与のみの場合は給与収入が103万円以下

アルバイトなどの給与所得には65万円の「給与所得控除」があり、給与収入が103万円までは扶養親族でいられます。しかし、仮想通貨の取引で得た利益(雑所得)には給与所得控除がないため、仮想通貨の取引で得た利益から、必要経費を控除した金額が38万円を超えると、扶養親族から外れてしまいます。

扶養親族から外れると自分だけでなく、扶養している親にもさまざまな負担が発生します。扶養親族から外れる可能性がある場合には、事前に親に伝えておくといいでしょう。

親の負担

親が納めている税金や社会保険料などが増えます

学生さんの負担

  • 親からもらった健康保険証が使えなくなり、自分で国民健康保険に加入しなければなりません
  • 国民年金保険の学生納付特例制度を受けている場合、特例を受けられなくなります
  • 所得制限がある奨学金を受けている場合、制限に引っかかる可能性があります

まとめ

ビットコインをはじめとする仮想通貨取引の税金の仕組みについてご紹介しました。ビットコインなど、仮想通貨の取引が広く行われるようになったのはここ数年のことで、これから税金の仕組みや納税の方法が変わる可能性もあります。最新の情報をチェックして、申告漏れがないように注意しましょう。また、所得の計算や確定申告のときには国税庁のホームページを参考にして、それでも分からない場合には専門家に相談することも大切です。

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