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UASF(User Activated Soft-Fork)

UASFとは、User Activated Soft-Forkの略称で、ソフトフォークの1種です。
通常のソフトフォークでは、大多数のマイナーからの支持が必要となりますが、UASFは暗号資産(仮想通貨)を実際に取引しているユーザーからの支持を得ることで、ソフトフォークを実施することが特徴です。

UASFを知る上で、代表的な事例としてBIP148についてご紹介します。
BIPとは「bitcoin improvement proposals」の略で、日本語では「ビットコイン改善提案」という意味となります。
148は提案番号のことで、BIP148ではビットコイン(BTC)スケーラビリティ問題の解決方法として、Segwit(セグウィット)の実施が提案されました。
ブロックチェーンのアップデートが実施される際には大多数のマイナーによる同意が必要となりますが、Segwit(セグウィット)の実施については肯定的な開発者・ユーザーと、否定的なマイナーで意見が別れました。

Segwit(セグウィット)の実施が提案された当時、マイニングの多くは「ASICBoost」と呼ばれる手法が活用されていました。
ASICBoostはマイニング速度が約20%高速化されると言われている手法で、ビットコイン(BTC)の脆弱性をついて考案された方法です。BIP148で提案されたSegwit(セグウィット)が実装された場合、このASICBoostは実質的に無効化されてしまうことが判明し、そのためマイナーからは否定的な意見が生まれました。

これに対し、Segwit(セグウィット)実施の可否はマイナーではなく、開発者やユーザーに委ねられる方が好ましいとして、マイナーの同意を得ずにソフトフォークを実施する提案がされました。
この際に提案されたソフトフォークがUASFです。

なお、BIP148では、「Segwit(セグウィット)実行に賛同しないマイナーが生成したブロックは、ブロックチェーンに追記しない」ことが提案されました。
マイナーはSegwit(セグウィット)の実施に同意せざるを得なくなったため、BIP148はUASFの代表的な事例としてあげられます。

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この用語集は、暗号資産の仕組み等を理解していただく際の参考にしていただくことやお客様に対する情報提供を目的として、暗号資産に関してよく使われる用語を説明するものです。
そのため、専門用語や法令用語を一般的な用語に置きかえている場合がありますので、ご了承ください。