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2017年を振り返って〜ビットコイン価格の変動を起こした事象

2017年を振り返って~
ビットコイン価格の変動を起こした事象

福寄儀寛 - 2017年12月29日(金)

2017年も残すはあと数日。仮想通貨市場にとって非常に大きな変革を伴った一年が終わろうとしている。そこで、この1年に起きた様々な動きの中で、個人的に特に重要であったと思われる出来事を振り返ってみたいと思う。

2017年4月・・・仮想通貨新法の施行

無法地帯に近い状態だった仮想通貨事業者を監督すべく、金融庁主導のもと仮想通貨新法が施行されることとなった。取扱事業者は登録制となり、顧客情報の管理や本人確認の徹底、資本規制など一定の健全性を保たれるようになったことを市場がポジティブに受け、4月24日週からビットコインが本格的な上昇トレンドに入り、2016年12月に一時つけた以降上値の壁となっていた15万円台を大きく突破。

2017年4月 ビットコインチャート

※GMOコイン仮想通貨現物売買・ビットコイン日足チャートより、以下同

2017年8月・・・Segwit導入と最初のハードフォーク発生

5月のNY合意(※1)を経てSegwit(※2)が順次ロックインされることでビットコインのスケーラビリティ問題に一定の解決案が提示され、Segwitが順調に導入されると共に高値を大きく伸ばした。

また、8月1日にはビットコイン最初のハードフォーク通貨であるビットコインキャッシュが誕生し、ハードフォーク時に分岐先の通貨が取得できるという成功体験を生じたことも、この後のさらなる相場の過熱感を演出する要因となったといえる。

2017年8月ビットコインチャート

※1)NY合意:ビッグブロック派とSegwit派がニューヨークで一定の合意を果たしたビットコインスケーラビリティ史上において歴史的な意義を持つ会合。

※2)Segwit:ブロック内に記録されるデータの一部を分離格納することでブロックサイズを変えることなくデータ処理効率を上げる解決手法。

2017年9月・・・中国における大手仮想通貨取引所の実質上の閉鎖

9月の規制まではビットコイン取引の8割~9割は中国で行われていた認識であり、規制以降、世界のビットコイン取引量のシェアは大きく変遷することとなり、現在は日本市場もかなりのシェアを占める状況となってきている。

この中国市場の縮小はビットコイン市場においては看過できないネガティブニュースとなり、9月11日週は一時303,000円を割り込むまでの下落を見せた。これは9月初旬のビットコイン価格53万円からすると40%を超える下落率となった。

個人的には、この9月の中国取引所の実質的な閉鎖がこれまでブラックボックスに入っていた仮想通貨取引市場をファンドや先物取引所といった金融プレイヤーの目前に引き出す契機のひとつとなったようにも考えている。

2017年9月 ビットコインチャート
2017年10月~12月・・・ICOの活況と第二のハードフォーク到来

100億円規模の調達事例の実現などに伴いICOの概念が浸透し、10月25日に第二のハードフォークで「ビットコインゴールド」がビットコインから分岐したことを受け、ビットコイン円が10月31日週に高値を70万円台まで伸ばした。まさしく猫も杓子もビットコイン、といった状況だ。

その後ビットコイン価格は完全に上昇トレンドに入り、11月13日週以降、日足で大陽線を5本続けるまでの大幅な延伸を示現。さらに米国取引所のCBOEとCMEにおけるビットコイン先物の上場への期待感が膨らみ、12月8日には2,332,385円という過去最高値をつける結果となった。特に振れ幅の激しかった12月7日の日足チャートは始値1,503,528円に対して高値2,027,725円(35%増)を記録しており、ビットコイン価格変動の激しさを物語っている。

2017年10月〜12月 ビットコインチャート

このように2017年は、これまで長期にわたって課題となっていた出来事が纏めていくつも、一定の解を見出した年だったように思う。そして、だからこそ、ここまでの大きな価格の変動を伴っているのではないだろうか。

私はこれらの背景を踏まえたうえで、ここ最近で最も大きく変わったのはテクノロジーでも、法規制でも、事業者でもなく、「世の中の目」ではないかと思っている。言い換えるならば、これまで「ごくごく一部のプレイヤーがこじんまりと嗜んできた仮想通貨取引」が、いくつかの契機を経て急激に白日の下に晒されたといえるのかもしれない。

こうした大きな変化がある一方で、まだまだビットコイン市況には未成熟な要素も多い。ビットコインは概念的には面白いものの、決済処理技術としてはまだまだ拙いものだ。規制する法律や流動性も金融商品と呼ぶには個人的にはまだその水準を満たしていない。

そんなアンバランスさがあるからこそ、ビットコインは熱を帯び、投資熱は加速していく。これまでビットコインを投資してきた層とは全く異質の投資マネー、プレイヤー、情報媒介者が少しずつではあるが確実にビットコイン市場に流れつつある。2017年後半の値動きはそうしたプレイヤー層の変化を如実に表しているのではないかとも思う。

この変革はまだまだ始まったばかりであり、2018年もきっと多くの出来事と激しい相場が待ち構えていることだろう。一抹の不安はありつつも、こうした新たなプレイヤーを巻き込み、加速度的に成長を続けているこの仮想通貨市況の今後は非常に楽しみでもある。我々個人投資家も、市況の変化に追随し、共に成長をしていけたらと切に願う次第だ。

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